まがいものの夢を見た ニッポンの社長単独ライブ「ロキソニカ」
去年から急激にニッポンの社長に入れ込んでいるのだが、私が好きになってから初めて単独ライブ、しかも3都市での全国ツアーが開催されるということで、漫才劇場での千秋楽公演を観てきた。1時間5,000円という強気の価格設定に仰天したけれど、あのチケットの死闘を潜り抜けて生で観ることできたのは、奇跡でしかないと思う。
ニッポンの社長単独ライブ「ロキソニカ」(5/28 18:00)online-ticket.yoshimoto.co.jp
ロキソニカという公演タイトルが出たとたん、ファンの間では「ロキソニンをもじっているのか?」という推測が広がっていた。あの2人なら、さらにひねったことを仕掛けてくるのではと思いつつ、蓋を開けてみれば私たちの目の前に広がっていたのは、安直な推測をはるかに超える、まがいものの夢の数々だった。
ニッポンの社長をはじめとする最近のコント師を形容するとき、私たちはつい「斬新な発想」という表現を使いたくなってしまう。でも2人のネタをよく観察してみると、この言葉をニッポンの社長に当てはめる時に、他の人たちと意味合いを少々変える必要があることに気づく。今回の単独ライブの特徴は、どのネタにもオマージュが散りばめられていることなのだが、普段からネタ作成担当の辻さんの趣味嗜好を知っている者であれば元ネタにはだいたいあたりがつくし、把握していない人であったとしても、エンタメが好きであればピンとくるものが多い。
しかし、これほどわかりやすい着想をしているのに、そこからどうしてあのような奇想天外なネタが作れるのかが、どれだけ考えてもまったくわからないのだ。0から1の段階は理解できるのに、1から100に展開されると途端に混沌の渦に放り出される。とにかくニッポンの社長のネタはアイデアの飛ばし方と、その飛距離が段違いだ。
私がいまニッポンの社長に熱をあげているのは、ブログのタイトルの通り、自身が広く浅く様々なジャンルを摂取していて、それでいて裏切られたいという破滅願望を強く持ち合わせているからではないかと思う。
辻さんの発想もおかしいが、それを実現できるケツさんも、やっぱりおかしいと思う。最近辻さんは、自分が何度も演技指導をしてやっとあの完成度に繋がっていることを理由に、ケツさんの演技力をほめる周囲の風潮に疑問を呈していたけれど、そもそもチューニングしさえすれば辻さんの脳内を再現できているということ自体が異常だ。特に「やっぱええわ」「最強の力」の2本は、ケツさんの表情ありきで作られていて、文字に書き起こしてみると特段変なことは言っていないのに、そのふるまいで一つでドカンと爆笑を産み出しているところが、本当に不思議なバランスで成り立つ、最高のコンビだなと思った。
また、昨年のKOCで披露したバッティングセンターのネタでもそうであったが、今回のネタは音響さんや照明さんとの緻密な連携を要求するものが多い印象を受けた。辻さんが数週間前のRadiotalkで、漫才劇場の裏方陣には優秀な人が多いと話していたり、今回の全国ツアーにわざわざNGKの舞台監督である前田さんを同行させたりしていたりしていたことが線で繋がった。
ちなみに前田さんのnoteに書かれていたあとがきを読むと、この公演に関わった人すべてがいとおしくなるので、ぜひ配信を見終わったあとに目を通してほしい。
照明さんと音響さんの動きを確認したくて、アーカイブで見返したら、カメラワークまで面白く、生で見るよりも配信で見た方が面白いのではないかとすら思ってしまうネタまであった。ある種のナマモノの極みみたいなお笑いというジャンルで、配信の方が面白くなることがあるなんて、漫才劇場には天才しかいないのか?
どのネタも1時間ずつ語れるくらい魅力たっぷりで、もう大好きでたまらない。OPVの電気グループには脳がビリビリしたし、幕間のVには5up好きだった自分には嬉しいゲストで、普段から素人配信を見ている人にはニヤリとする瞬間もある。腹を抱えたのは「やっぱええわ」で、性癖にぶっ刺さったのは「夢」だけど、何と言っても特筆すべきは表題のコント「ロキソニカ」だろう。
着想元と思わしきエピソードについては、なんとなく思い浮かぶが、それは他のネタと違って確証が薄いものが数個ある感じだ。でもその小さなエピソードを繋ぎ合わせ、単独ライブならではのコントに仕上げていて、私はなぜか笑いながら少し泣きそうになっていた。なおかつニッ社ワールドもドカドカ放り込んでおり、ファンなら感じたことがあるはずの「客に信頼を置きすぎでは」と心配になる瞬間もあった。まあ、みんな「最高」と拍手喝采だったので、心配は無用なのだが。個人的にはあれをコンパクトにしてKOCのネタにしてほしいと思うほどなのだが、単独の良さが失われる恐れもあり、難しいかもしれない。
でも、そんなことはわかっていても、私はまたあのロキソニカの世界の2人に会いたくてたまらないのだ。
最後に、これはたまたまだと思うのだが、大阪公演ではネタの合間に拍手が起きなかった。おそらくそれは、ネタの終わりが少し曖昧で、Vが始まっても場面が転換したのか次のコントが始まったのか判断に迷う場面があったからかもしれない(私のお笑い偏差値が鈍っている可能性も大)。私はこれにすごく戸惑ったし、良いことととらえて良いのかもわからないのだけど、図らずしも合間に拍手がなかったことで、1時間の単独ライブが1つの不思議な夢のように思えてしまった。どこにも本物はなくてオマージュしかないので、あれが夢であるかすらわからないのだけど、ニッ社の「現実で起こりそうでギリギリ起こらないこと」というコンセプトを、偶然にも体現していたように感じる。
単独は1週間の見逃し配信期間中なので、ぜひとも配信を買って見てほしい。だからまた配信のリンクを貼ることにする。オマージュの元ネタを探したり、ケツさんの動きを確認したりするために、何周もループしたくなること請け負いだ。そしてできれば、一緒にこのロキソニカの世界をまだまだ愛せれば、このうえなく幸せである。
ニッポンの社長単独ライブ「ロキソニカ」(5/28 18:00)online-ticket.yoshimoto.co.jp
贔屓がアーカイブを残さない
半年ほど前、お笑いで新しい推しができた。さすが2020年代の芸人なだけあって、SNSで頻繁に配信をしていて時代だなーと思う。
ところが、私の贔屓の配信スタイルがなんだかおかしい。
新しく推すようになったコンビは公式のYouTubeチャンネルを持っているのだが、単独のネタが数本上がっているだけで主だった稼働は見られない。
頻繁に稼働しているのは辻さん(背の高い方、ケツさんじゃないほう)がゲーム配信をしている個人のYou Tubeチャンネルであるが、こちらも配信の時間が長すぎるとか、おじーず*1のノリが特殊とか珍しい点はあるけれど、奇跡的に治安がよく、おじ*2とおじーずの掛け合いは非常に面白い。アーカイブもほとんど残る。
注)このブログを覚えてくださっていたジャニオタの方向けに補足すると、お笑いはコンビ箱推しが基本で、個人のみを推す感覚はやや薄く、あってもあまり良しとされていない
配信スタイルが不思議なのは、辻さんが個人でやっているRadiotalkだ。
ニッポンの社長 辻の番組 - Radiotalk(ラジオトーク)
Radiotalkには、あらかじめ録音した音声を投稿する機能と、インスタライブの音声版のような、ラジオを生配信する機能がある。
辻さんはいま阪神関連のツイートが大いにバズっている*3ため、阪神の試合の振り返りについてはあらかじめ録音したものを投稿してくれている。ところが生配信については予告なし、アーカイブ一切なしのストロングゲリラスタイルなのだ。
ただのゲリラなら、インスタライブでも同じようなスタイルをとっている人がいるだろうが、辻さんの場合ここに生活リズムが超夜型という特性が乗っかってくる。
なので生配信をする時間帯、早朝3時~4時。これでアーカイブなし。
昼間に生活リズムを作っている人は当然聴けない。予告もないのでスタンバイもできない。
聴けているのは夜勤の方や、早起きして家事をされている方に限られてくる。
そうなると何が起きるかというと、ファンは毎晩贔屓のスケジュールとにらめっこしながら配信有無を予想し、「今日 配信 有?」といううわ言を呟きながら床につき、目を覚まして携帯を確認すると配信されていたというアプリの通知だけが残っていて、ファンの絶望ツイートがTwitterに投下されるのだ。
辻さんはゲーム配信の時間が長く、最大1日9時間ほどやるので、全部追いかけることは半ば諦めている。だが、Radiotalkではゲーム配信では聴けない、ご自身の近況についての情報が得られるので、朝方に話していたとわかると少ししょんぼりする。それこそ辻さん関連の事柄は全部抑えておきたいという、有る種の「無限回収」みたいなスタンスの方は、かなり堪えているように見受けられた。
今時の芸能人なら、どこにきっかけが転がっているかわからないから、自身のコンテンツは過剰なまでに宣伝して、いつバズっても良いようにアーカイブも残しておきそうなのに。
そう思っていると、ある考えに至った。
そもそもあのRadiotalkは、辻さんにとって「コンテンツ」なのだろうか?
辻さんの配信スタイルは少々独特だ。それは配信のタイミングだけではない。辻さんが視聴者に寄りかかっている度合いがちょっとおかしいのだ。
例えば、辻さんはかなりの機械音痴なのだが、おじーずにおすすめのゲーミングPCをさんざん調べさせ、その上ゲーミングに向いていないとアドバイスされていたMacブックを選ぼうとしてコメント欄で総スカンを食らっている。また、某配信でご自宅のヒントを出しすぎて危険だと諭されていた。
完全な内輪ノリというわけではなく、一定の線はきちんと引いて接してはいるのだが、それでも本当にキングオブコントの決勝に2回行った人ですか?と疑うくらい、自分のファンだけに対しては極端にフランクというか、気を許している気がする。
辻さんの配信スタイルへの疑問は、意外なきっかけで解決することになった。
【ZenlyやYay!など】若者に大流行!“常時接続SNS”デジタル社会の近未来は? - NHK クローズアップ現代 全記録
先日、偶然NHKのこの特集を見たのだ。すぐに、これは辻さんのことかもしれないと直感した。
以降、あのRadiotalkは「コンテンツ」ではなくて、「ゆるやかな生活の繋がり」であり、辻さんはLINEを常時繋ぎっぱなしにして「オンライン同棲」をしている最近の若者のようだと解釈するようになった。さすがに多忙なので本当に繋ぎっぱなしにしているわけではないが、生活の垂れ流しと解釈すればアーカイブがないことにも説明がつく。
LINE通話で「リモート同棲」1日12時間つなぎっぱなし。20代カップルの「お互いジャマしない」共同生活と、電車内で「音声と文字」会話が成立するワケ | アプリマーケティング研究所
夢女子のような表現で我ながら辟易とするが、事実Radiotalkは洗濯物を畳むなど何かしらの家事の合間にされている。
自分なりの解釈を見つけた結果、私は辻さんのRadiotalkが追えなくても、そこまで気にならなくなった。だってオンライン同棲の記事には、お互いに無言のときやどちらかが寝ているときも多々あると書いてある。あのRadiotalkも、繋がりのなかで、単に生活リズムが合わないときがある。ただそれだけだ。
薄利多売、その場その場の劇場での出会いを楽しむことが前提だったお笑い界隈も、コロナ禍で今やアーカイブありきと客に認識されるようになっている。
そんななか、辻さんは無意識のうちにその先の段階に足を踏み入れようとしている。
ここまで書いていて思うが、辻さんは配信を見聞きしている人のことを何だと思ってるんだろう?自分を肯定してくれるご近所さんだと思っているのだろうか?わからない。でも、こんな配信も本当にKOCを獲ってしまったらできなくなるだろう。いつか「昔はスケジュールを見て配信スケジュールを予想していたのよ」なんて思い出話をする時を待ちながら、私は今晩も「今日 配信 有?」と呟くのだった。
Le Fils息子 岡本圭人との3年ぶりの再会
自担である岡本圭人が留学し、帰ってきたかと思えばHey!Say!JUMPを脱退し、サヨナラコンはオンラインでの開催だったので、ようやく初主演舞台で3年ぶりの再会を果たせると思っていた。
ところが、そこにいたのはニコラという17歳の少年だった。
3年前の私へ、こんな写真が撮れる未来が来たよ!!!!!!
— 七那(Nana) (@n7yade) 2021年10月17日
あとお馴染みの方も初めてお知り合いになった方も含め、圭人担で集まれる日が来て本当に嬉しかった!!!! pic.twitter.com/DoRK5kVxba
情報が解禁されたとき、担当に3年ぶりに直接会えるとわかって本当に安堵した。
だけど3秒後に「離婚で引き裂かれた息子が、父親と後妻とその間の子供が暮らす家に引っ越す話」「父親役が健一さん」だとわかって、「推しに持ってくる作品がピンポイントすぎんだろ!」とつっこんでしまった。あまりにも岡本圭人という人が歩んでいた人生との共通点が多すぎたからだ。
事前のインタビューでの圭人りんや健一さんの発言から、役と中の人である岡本親子の存在がないまぜになるものと予想していた。けれど、実際に兵庫公演の初日を観劇したとき、目の前にいるのが推しとその父君だなんてことは一瞬で忘れていて、ニコラとその家族の物語に没頭し、数秒に一回は泣いていた。マスクの中が鼻水まみれになるほどだ。
岡本圭人は、頭から足の先っぽまでニコラだった。この作品は、いわば欝の息子(もしかしたら発達障害あるいはスペクトラムも混じっているのか?とも思った)とその家族の話で、ニコラの喜怒哀楽や希死念慮の境目は、まだら模様のように非常に解りづらい。それを目と眉の距離や、瞳に入る光の量までもを調整することによって的確に表現していて、とても恐ろしかった。ニコラは最終的には自死を選んでしまうのだけど、感情移入しすぎてニコラという青年が死んでしまうことが本気で辛かった。
Le Fils息子という作品のすごいところは、登場人物全員に共感できるところだと思う。実は私も去年まで「人生が重すぎる」「生きることに向いていない」と考えていた人間だったので、序盤は当然のようにニコラに目線を合わせていたのだけど、次第に登場人物全員の思いに胸を引き裂かれ、最終的には自分でもびっくりしたのだが、サーシャの事を一番に考えていた。サーシャというのは、父親のピエールと後妻のソフィアの間にできた赤ん坊で、舞台上では人形で表現されている。人形のサーシャを案じてしまったのは、作品をただ辛くて重たいだけの話にさせずに「家族に問題が起きると、周りはその家族に心の大半を占められてしまい、他の家族がおざなりにされてしまう」ことを丁寧に描写していたからだろう。きっとこれから、サーシャは死んだニコラには勝てないのだろうなと憂鬱になってしまった。
私は兵庫公演の3回(木曜日、土曜日、日曜日)を観劇できたのだが、2回目以降は己がニコラを救いたいのに救えないタイムリープものの主人公に思えてしまい、観劇した日の夜は寝床でうなされていた。岡本圭人が雑誌で繰り返しニコラを救いたいと述べ、パンフレットで自分自身をニコラの未来と例えていたのはこういうことだろう。ちなみに私が「テニミュを観る立海のファンか、三日月宗近になった気分」と呟いていたら、私の感想を見ていないはずの同担が「虚淵が書いた家族ドラマかと思った」と評していた。たまたま自分の精神状態が良好だったから良かったけれど、それでもニコラに引っ張られるところだった。
演技も脚本も、日本にいる自分にも起きうる話だと思わせる説得力がすさまじかったのだけど、フランスの話だなーと思ってしまうところもあって、それはニコラの問題がメンタルヘルスにきちんと連携されることだった(2回目はフランス語関係の仕事をしている友人と見たので、日照時間が短いから赤ちゃんに貪欲に日光を浴びさせようとするところとか、台所のシンクが極小だとか、すぐバカンスでアフリカに行くとか、細かいフランスあるあるを探せてそれはそれで面白かった)。ニコラが自殺を試みたのだから当然なのかもしれないけれど、10代の健康問題が精神科に連携される仕組みが確立しているだなんて幸せだなと斜に構えた自分が悲しかった。あとでパンフレットを読んだら、本職の精神科医の解説まで載っていて、製作陣の配慮に舌を巻いた。
大千秋楽も結末がわかっているのに体感は数秒で、ラストシーンは文字通り心臓が痛くなった。
舞台が終わって観客がキャストを引っ張り出そうとカーテンコールを4回やったけど、最後まで主演による挨拶がなかったことにはびっくりした。私は岡本圭人の人となりが好きでファンになったので、俳優になると素の姿を生で見られなくなるという新たな発見にショックを受けた。でもこれが作品の雰囲気を壊さないようにするための製作陣の誠実さなんだろう。
最後に岡本親子が両手でハイタッチをし、抱擁を交わした。私は万雷の拍手に包まれる2人を見てようやく、自担の初主演舞台だったのだと実感を持った。そして、そこからはもうだめだった。
3年前、突然の留学発表があり、留学中はほとんど生存確認ができなかった。私は、私たちは、そんな中でいつか岡本圭人の主演舞台を見られる日が来るのを楽観的に信じるしかなかった。今日、そんな自分が望んでいた世界先に降り立ったのだ。3年前の自分に、大丈夫だったよと言ってあげたい。
とはいえ、終演後に次の現場の発表がある訳でもなく、今後の予定は白紙だ。仕事は、雑誌の連載が1つあるだけ。
次は楽しい作品を見てみたいが、こんなに素晴らしい俳優岡本圭人の門出を見たばかりなのに、そんな望みを口にしてしまうのは野暮である。
私は岡本圭人がこれからも良い作品に出会ってくれることを、祈った。
ちょっちゃんがうちに来て1年が経った
猫が我が家に来て1年が経った。
3ヶ月のときにお迎えしたので、いま1歳3ヶ月になる。
突然、母親がペットを飼いたいと言い出した
きっかけは間違いなくこのコロナ禍だった。母親の勤め先が長期に亘り休業になったのだ。
突如暇になった母親のパワーはあり余り、最初は換気扇の掃除をしていたのだが、次第に「動物をよしよししたい」と言い出した。
我が家には少し前まで豆柴がいたが、長寿が故の認知症で最後の数年間は壮絶な介護をしていたので、あれをまたやる気力があるのかと驚いた。
だが母親が次第に起毛の服をペットに見立てて「エアーよしよし」なるものをやりだすと、抱っこすると暴れる柴犬を長年飼っていた私にも「動物を抱っこしたい」という欲が生まれ、衝動的とはいえ、勉強熱心な母なら大丈夫だろうと賛成することにした。
私の予想通り、母親はものすごい情熱で何を飼うか研究し始めた。現在、家族全員が働いているので猫に決め、誰も猫を飼ったことがなかったので、初心者におすすめというブリティッシュショートヘアにした。最近、コロナの影響でペットトラブルが起きているらしいが、我が家が今のところうまくやれているのは、母親が購入まで1ヵ月ほどかけて何度も検討を重ねたおかげだろう。
かよわき生命体から愛らしい猫様に
そうして我が家にちょっちゃんがやって来た。
本当の名前は「トト」。私が呼びやすいからという理由で名付けたのだけど、2文字は案外呼びづらく、いつのまにかちょっちゃんになった。
うちに猫がきた pic.twitter.com/ert9fqel1G
— 七那(Nana) (@n7yade) 2020年5月30日
ちょっちゃんが来てしばらく経つまで、私は猫が怖かった。
猫といえば、カーテンを駆け上がってビリビリにしたり、ひっかいてきたりしたりするイメージがあった。また、うちに来たちょっちゃんは予想よりもはるかに小さく、「かよわき生命体」という感じで、初めて猫を飼う私はどう接すれば良いかわからなかったからだ。
だけど、しばらく観察していると、ちょっちゃんは私が想像していたのとは少し違う猫だということがわかった。
まず、ちょっちゃんはべったり甘えるということをしない。膝には1回も乗ったことはないし、抱っこも苦手だ。添い寝などもしない。
この時点でよしよししたいという当初の目的から外れている気はするが……。
あと、猫はお迎えして数時間はキャリーから出てこないという話を聞いていたが、家に着いて30分で元気に家を探検しだした。警戒心より好奇心が勝つ猫だったのだ。
きょうのねこ
— 七那(Nana) (@n7yade) 2020年6月5日
自力で床からソファにジャンプできるようになった……まだ一週間経ってないんだぜ…… pic.twitter.com/mOolwkuFPX
きょうのねこ
— 七那(Nana) (@n7yade) 2020年6月8日
実は昨日遅くにソファからケージの天井に飛び乗ることに成功したんだけど、すっかりそこが気になってきょうはそこで寝ているらしい。
それに飽き足らず、今度はエアコンに乗ることを企んでいるらしい。
まだやってきて1週間でこれだよ。
ねこの身体能力こわい…… pic.twitter.com/O3Bh8kjHJJ
「かよわき生命体」などという人間の心配も無用だった。そもそもブリティッシュショートヘアーは一般的な日本の猫よりもかなり大きくなる種類で、現在は体重5.5キロまで成長した。
現在1歳3ヶ月のねこ、生後半年までの急成長が本当に凄かったよねという話を親にしたら、「ブリティッシュショートヘアは1歳半からもう1段階さらに大きくなるらしいよ」と伝えられた
— 七那(Nana) (@n7yade) 2021年6月6日
お前、いまのそのでかさでまだ中間フォームだったのか……! pic.twitter.com/9DuSqCfYoj
元来ネズミ捕りをしていた品種なので運動神経はかなり良いが、これだけでかいとカーテンは登れない。初心者が少々しくじっても動じない風格があり、大型ならではの忍耐強い性格なので、人間からも愛を向けることができるようになった。犬と違って、猫に見限られたら終わるのではという気持ちが脳裏によぎることはあるけれど。でかいということは、愛しい存在が世界にそれだけ沢山あるのだとデブ専みたいなことを考える。
そんなちょっちゃんの何よりかわいいところは、律儀なところだ。普段はベランダで鳥を見たり、納戸に昼寝をしに行ったり(以前はリビングで寝ていたがうるさいので、最近は睡眠をしっかり取りたいときは納戸に移動することに決めているようだ)と、場面に応じて滞在場所を使い分けている印象だ。
だけどこちらが違う部屋に移動すると、どれだけ眠くても、いつの間にか必ず傍にいる。私たちがお風呂やトイレに入っていると、ドアすれすれに顔を近づけて、出待ちをしている。
きょうのねこ
— 七那(Nana) (@n7yade) 2020年7月30日
お風呂が気になって仕方ないねことそんなねこのために扉を開けて風呂に入る怪力の母 pic.twitter.com/FLilELyhYr
芸はお座りしか覚えなかったけれど、こちらの行動パターンを把握しており、朝決まった時間に私が起きないと、部屋まで起こしにやって来る。とはいえ布団まで来てくれる訳ではなく、大声で鳴いたかと思えば部屋の入口でじっとこちらの様子を観察し、私と目が合うと一目散にドカドカと逃げてしまうという遠回しな起こし方だが。(ちょっちゃんは5.5キロもあるので、階段を降りると人間が降りてきたのかと思う音がする)
しかも昨晩に至っては、私たちがドカンドカンと落ちる雷を怖がっていないか、何度も様子を見にきてくれていた。猫のほうが怖がってもおかしくないのに。
この律義さが、すりよってくるタイプではないからこそ、愛おしくてたまらない。
それに甘えない訳ではなく、遊んでほしいときや撫でてほしいときは、思いっきりアピールしてくる。すっかり遊び担当になった私を大声でかくれんぼに誘うし、見せつけるようにごろりんとおなかを見せてくる。最近は化粧中に使う鏡に反射する光に夢中だ。
きょうのねこ
— 七那(Nana) (@n7yade) 2021年5月16日
携帯見ててふと前を見たらこんなことになっていた pic.twitter.com/zjUIJf7DZw
ちょっちゃんはツンデレという訳ではなく、くっつかれるのが嫌いなだけで、穏やかに、好奇心を持って私たちに接してくれる。
そんなちょっちゃんがただ傍にいる。それが嬉しい。
どうか、どうか健やかに育ってほしい
ブリティッシュショートヘアの平均寿命は14〜17歳らしい。これからの人生にちょっちゃんがいると思うと、それだけで幸せになる。
どうか、どうかちょっちゃんが健やかでありますように。
これから、末長くよろしくお願いいたします。
きょうのねこ
— 七那(Nana) (@n7yade) 2021年6月13日
わざわざ寝に来たねこ pic.twitter.com/msATG62LRy
そしてたまには、10秒だけでも膝に乗ってくれませんかね。それで救われる命があるんだ。
『でっけぇ風呂場で待ってます』に登場する「KOUGU維新」について掛け持ちファンが解説してみる
3/8放送の北山宏氏&佐藤勝利氏主演シンドラ『でっけぇ風呂場で待ってます』第6話に、去年から私が推しているお笑いコンビ「きつね」のキャラ「KOUGU維新」が出演するらしい。
去年話題になったこの「KOUGU維新」だが、ジャニオタの方は意外とご覧になっていなかったと思う。あの奇抜な2人は何ぞや?と思われた方へ、ジャニーズときつねの掛け持ちオタクが、ドラマをさらに楽しむためにも解説してみる。
KOUGU維新とは?
日テレで水曜19時から放送されている『有吉の壁』。その中の「流行語大賞の壁を越えろ!ブレイク芸人選手権」というコーナーできつねが生み出したキャラクターだ。
刀剣……ではなく工具に命が宿った男士が討幕運動後の明治時代を復興するというコンセプトで、明らかに2.5次元ミュージカルおよび「ミュージカル刀剣乱舞」を元ネタとしている。
元々「流行語大賞の壁を越えろ!ブレイク芸人選手権」はエンタの神様で一発屋になりそうなキャラをコンビごとに考えて発表するという、日テレの自虐コーナーだ。ところが、一発目でチョコプラの「TT兄弟」というキラーコンテンツが生まれてしまい、「エンタを揶揄するような中身のないネタ」かつ「バズる」という、相反するレギュレーションを抱える芸人泣かせのものになってしまった。
この難題にきつねが出した答えが、「ヤバイ2.5次元舞台に存在する虚無感」だった。「
デスノート THE MUSICAL 」などを手掛けるホリプロ系列の事務所に所属し、EDMを駆使した漫才を持ちネタとするきつねだからこそ思いついた芸当だ。
しかし金髪で王子様系の「プラスドライバ」と赤髪でやんちゃな「やっとこ」のシンメが「KOUGU維新のテーマ」という絶妙に聞いたことのありそうな楽曲を歌うというネタが、コロナ禍で供給に飢えていた2次元および2.5次元ファンにぶっ刺さってしまい、瞬く間にトレンド入り。
日テレにはBSで元ネタである「ミュージカル刀剣乱舞」を放映しており、元々2.5次元についてのノウハウがあるので、即座に新キャラ*1を増やして続編を次々出し、アクスタを発売。最終的にはHulu限定でミュージカルが配信されていったんシリーズは終焉となった。
藤北やふまけんを普段からご覧になっている、キスマイとセクゾのファンの皆様なら、KOUGU維新の人気ぶりをご想像いただけるだろう。
ちなみにドラマの予告でKOUGU維新が叫ぶ 「親方様」というフレーズはいわばゲームをプレイする人間の呼称で、刀剣乱舞における「審神者」やFGOにおける「マスター」みたいなものだ。まさかKOUGU維新が佐藤勝利本丸だったとは……。
なぜ『でっけぇ風呂場で待ってます』に出るのか?
ジャニオタの皆様はシソンヌのじろうさん、ハナコの秋山さん、かが屋の賀屋さん、空気階段のかたまりさんが脚本を書いたシンドラという印象しかお持ちでないかもしれないが、この作品は従来のシンドラとは一線を画している。ドラマ制作部ではなく、有吉の壁のプロデューサーが発起人となって制作し、普段共演している芸人を招聘した形で、いわば有吉の壁の派生作品なのだ。
きつねは「プラスドライバ・やっとこ」として出るのか俳優「乙ルイ・淡川幸一郎」として出るのか?
何を言っているのかと思うかもしれないが、実はこのKOUGU維新にはもう一段仕掛けがある。
KOUGU維新には「2.7次元ミュージカルとしてのキャラ」のほかに「それを演じる若手俳優」の設定も存在するのだ。
KOUGU維新はテレビの他にYouTubeやニコ生でファン向けの生配信も行っていたのだが、そこではきつねとしてではなく、プラスドライバを演じる「乙ルイ」、やっとこを演じる「淡川幸一郎」という「若手俳優」として出演することを徹底していた。いわば入れ子構造だ。
お笑い好きならjealkbのhaderu*2、2.5次元を通ったことがある人なら「アイドルステージシリーズ」、ジャニオタなら「TAKATSU-KING」と例えれば通じるだろうか?
俳優の設定が乗っかっていることがKOUGU維新をさらにややこしくさせているが、そこはパロディだからという理由でちゃっかり抜け道を用意している。
テレビ放送ではネタが終わるとキャラの格好できつねが話し、逆にファンしか見ない配信では入れ子構造を徹底させ、雑誌やネットメディアのインタビュー記事ではKOUGU維新のキャラとして、若手俳優として、きつねとしてのインタビューを媒体ごとに使い分けているのだ。これにより、入れ子構造の「初心者に説明しづらい」という課題を無意識のうちに解消してしまった。
設定厨が設定に首を絞められる形となってご本人は多いに苦しんでいたものの、これが本家2.5次元ファンの心を掴んだのではないだろうか。
これまでこのドラマに出演した有吉の壁メンバーは、有吉の壁とは全く関係ない、独自の登場人物を演じていた。しかし今回きつねは「KOUGU維新」のまま出演している。もしかするとこのドラマがマーベル作品のようにKOUGU維新と同一の世界線であると示唆されるかもしれないのが、第6話なのだ。
KOUGU維新は『でっけぇ風呂場で待ってます』と同様、Huluで配信されている「有吉の壁」の過去作*3ほか、上記のYoutubeで追うことができる。
すでにシリーズが終了したコンテンツのはずなのに、今回ドラマに出演するし、おまけに公式が何やら新展開をにおわせているので、気になる人はぜひ今からでも見てみてほしい。
後藤泰観のデジタルアルバム「The Serpentine of Life」を聴きました
いろいろなジャンルがいろいろなコンテンツを出していたステイホーム期間中、仕事があんまりにも忙しすぎてどれも少しずつしか履修できていなかったのですが、今回は久しぶりにヴァイオリン後藤こと後藤泰観氏について書いてみます。
Jr.をお辞めになったあとはGoodiesのヴァイオリン担当として精力的に活動していた後藤さん。
最近はパプリカをカバーしたりMUCCのサポートメンバーとして演奏していたりもします。
そんな後藤さんが5/31にソロでミニアルバムを発売しました!
Goodiresが自前の車で精力的に地方を回っていた営業*1はなくなってしまったし、お店*2は厳しい状況。そんなときにソロアルバムが出るというのは、地方オタにとっては嬉しかったです。
5月末にリリースされたものを今更ブログの記事にするか?という話なのですが、「ヴァイオリン後藤」(最近は本人が自称するようになった)の新しい試みを聴いた感想を残しておこうと思いました。
ただし私は音楽の知識が全くないので完全にフィーリングだし評論もできないので一言メモだよ!
1: Paradise of universe
そもそも、後藤泰観はGoodiesというバンドのメンバーですし、ジャニーズをお辞めになる前も滝沢歌舞伎や少クラには楽器隊として参加していました。いまのGoodiesには天才ツインボーカルがいるというのも大きいと思いますが、ヴァイオリンはイントロと伴奏がメインです。なので今回1曲目を聴いて、ああ本当にソロなんだ!余すところなく聴けるんだ!と嬉しくなりました。
1曲名はJポップのようなAメロ、Bメロという構成ではなく、クラシックの組曲に近い印象。4分と思えないほどいろいろな展開が散りばめられていて、ソロならではの試みにワクワクしましたし、演奏者としての基礎能力が垣間見えました。
2: Parallel dimensions
これぞ後藤泰観!!!
後藤泰観の演奏は細かな音の粒を、すさまじいスピードで確実に積み上げていく。この曲ではその武器が存分に発揮されています。でも一転してのびやかなパートもあり、ただ速弾きがすごいだけではないこともよくわかります。このメリハリがParalel、「平行」であり、dimensions、「面」なのかと想像しました。この曲は生でぜひ見たいなー!このような難しそうな曲をさらりと弾くところに仰天するまでがワンセットなので……。
※私は後藤泰観のことを中国雑技団、あるいは仙人だと思っています
あと、伴奏が打ち込みのようで意外でした。普段バイオリンを聴くときは、バンドメンバーの伴奏付き、あるいは彼の十八番であるツィゴイネルワイゼンみたいにヴァイオリンのみで弾くので、打ち込みは新鮮で面白かったですし、これもソロならではだなと思いました。
3: Aoi the kid
後藤泰観のファンをやっていて面白いのは、お子さんの成長をインスタで追いかけられるところなのですが、この楽曲はまさにそのお子さんをテーマにしています。
クラシックの練習曲や、童謡を彷彿とさせるメロディーの後ろでファミコンみたいな電子音がピコピコ鳴っているのが印象に残ります。楽曲を通して推しの人生に触れられるのは三次元ジャンルならではであり、自分で作曲ができる後藤さんならではの魅力ですね。
4: The little adventure
今度はギロと木琴が印象的な、シンプルでかわいらしい楽曲。
Aoi the kidの余韻を残しつつこの曲に移ったので、あおいちゃんが梅雨のなか雨ガッパを着て冒険をしている姿が浮かびました。
パプリカのカバーでも用いていた多重奏がエンヤのようで美しい。生演奏ではなく、音源として売り出すからこそのアプローチだと感じました。
5:Happy dog
今度は一転してカントリーだー!!!(音楽に疎いので適当。もしかしたらケルトかも)
アコースティックギターの伴奏が草原を感じさせるし、メロディの跳ね回るさまが聴いていて楽しい。これは軽井沢を走るええとこの犬ですね。ルヴァンプライムのCMソングに起用されてほしい。
あとのびやかな高音が美しい……!サビ終わりの一番高いところにうっとりしてしまった。実は後藤さんに沼堕ちするまではヴァイオリンってキィキィうるさい楽器だって偏見があったんです。でも本当に上手い人が弾くとこんなにも綺麗な音が出るんだなあと改めて実感しました。
6:A rocky road
中盤穏やかな曲が続いたのに最後はロック!?
Goodiesは昭和歌謡のカバー曲や、オリジナル楽曲を多数リリースしているのですが、エレキギターの印象は全然ありません。
なのでゴリゴリのロックサウンドが流れ出したときにはとても面食らってしまいました。ですが繰り返し聴いているうちに、少クラでこういう曲をよく演奏されていたことをふと思い出し、締めにこの曲を持ってくることはむしろ自然なことであると納得しました。
総評:雑食ファイターの人生がすべて詰まったアルバム
後藤泰観という人は滝沢歌舞伎や昭和歌謡やGoodiesなど、ヴァイオリンに詳しくない私でも異色と感じる経歴を歩み続けています。1曲ごとに方向性が全く異なるアルバムから、彼はすべての出会いを肯定して己に取り込む雑食ファイターなんだと強く感じました。
タイトルにあるSerpentineという単語、宝石のサーペンタインを意味するのですが、日本語では蛇紋石と言います。紆余曲折を経ての今を、蛇に重ね合わせたのかなと想像しました。
単純に、後藤さんみたいな武器の多い人の演奏は聴いていて楽しい!
8/28にオンライン現場があります
多彩なアルバムがせっかくリリースされたのに、現場がないだなんて本当に悔しいと思っていたら、オンライン有料配信が決まりました!
おは!
— 後藤泰観・ヴァイオリン後藤 (@Hiromi_Gotoh) 2020年8月7日
やっとこさ配信ライブ詳細こちらであります!くれぐれもよろしくお願いします!#violin #violinist #ヴァイオリン #ヴァイオリニスト #後藤泰観https://t.co/hd1H9n3UrG
ご紹介したアルバム楽曲に加え、今回のために用意されたカバー曲も演奏されるとのことです。
ヴァイオリン後藤の超絶技巧をオンラインで、アップで見られるなんてなかなかないので、「最近ヴァイオリン後藤どうしているかな~」だなんて思われたそこのあなた、ぜひ聴いてみてください。アーカイブもありますよ!
*1:今考えたら純烈みたいに沢山営業に行っていたのすごいことだな……
松本潤×吉村崇、サトシとヒロシに次ぐ嵐×お笑い芸人を考えてみた
昨日のしやがれ、皆様ご覧になりましたでしょうか。
大野さんとヒロシさんの「サトシとヒロシ」がソロキャンプを通じて急速に距離を縮めていく姿が本当にいとおしく、いろいろな芸人さんと共演している嵐にも、まだ奇跡的な出会いがあるのだと、三次元ジャンルならではの面白さを感じました。
それと同時に、ジャニーズとお笑いの掛け持ちオタクである私が、この2人が合うということを見抜けなかったことが悔しかったです。
1年ほど前、軽い気持ちで「松本潤×吉村崇はなぜかわいいのか」というブログを書いたところ、大変な反響を頂き、ついにVS嵐でご本人に紹介されるという大珍事がありました。
当時の経緯が以下の記事にまとまっていました。「このファンサがやばい」のハッシュタグがTwitterのトレンドに載った以来の珍事でした。
嵐ファンのRT力のすごさと、嵐ご本人に触れられるという展開の衝撃が大きかったため、当時はそのことに触れることができなかったのですが(こういう時にきちんとリアクションできる人のブログはきっと伸びるのだろうなあ……)サトシとヒロシがあまりにも素晴らしかったので、嵐とお笑い芸人の組み合わせが大好きな私が、櫻井さん・二宮さん・相葉さんに対する、松本潤×吉村崇、サトシとヒロシに次ぐ組み合わせを提案してみたいと思います。
松本潤×吉村崇やサトシとヒロシを拝見して 嵐は自分に似た人を好きになりやすいのかなと思ったので、一応をそれを意識しました。
櫻井翔×ロザン
京大出身の宇治原さんと大阪府大出身の菅さんの、元祖高学歴芸人。
関東では「Qさま」の印象が強いですが、関西では社会問題へ鋭く切り込む姿と2人の公式が病気すぎる関係性が絶大な人気を誇り「よーいドン!」「ちちんぷいぷい」などの情報番組に引っ張りだこです。
ちなみにお笑いオタの間で菅さんは、三宅健さんと並ぶ「見た目が若いころと変わらなさ過ぎて妖と契約したんじゃないか」枠の人だし、お笑い界の大西流星でもある。
43歳と思えん……。
なぜ私が櫻井翔×ロザンを激推しするかというと、2組とも池上彰さんとの関係性が強く、広義の「兄弟弟子」にあたるからなんです。
じつは池上彰さんがNHKを退職されてから最初に民法でフィーチャーされるようになったのが、ロザンが週1でレギュラーを務める毎日放送の情報番組「ちちんぷいぷい」でした。
池上さんはご自身で番組を持つようになり「ちちんぷいぷい」のお仕事はとうにお辞めになっているのですが、今でも年に数回は特番を行っています。そのアシスタントがロザンなんです。
なので池上さんと共演機会が多いのに、接点のないこの2組にぜひゆるーい時事問題対決をしてほしい!
内容としては、「よーいドン!」でロザンがやっている「うんちクン」みたいな感じを想定しています。
宇治原さんおひとりの出演は絶対に嫌です。ロザンとしての出演が良い。
なぜならロザンは、「由緒正しい家の跡取り息子で、しっかりしているけどちょっと抜けている宇治原さん」の手綱を「ずっと宇治原さんと一緒にいたいという理由で芸人の道に誘い、芸人として売れるために宇治原さんに京大受験をさせた菅さん」が握っているという、とんでもないコンビだからです。
この辺の経緯は菅さんの著書「京大芸人」を読んでほしい。
ロザンはインテリの宇治原さんを地頭の良い菅ちゃんが追い詰めていく姿が面白いので、菅ちゃんがMCとして宇治原さんと櫻井さんをグイグイ追い詰めてほしい。
「あの櫻井さんと宇治原さんがこの程度のことわからない訳ないですよねー?」って煽ってほしい。
それで2人とも正解できなくて、菅ちゃんだけがご褒美グルメを食べてほしい。
二宮和也×ラニーノーズ
二宮さんってニノさんをやられていることもあって、嵐の中でも芸人さんとの共演率が非常に高く、新規の組み合わせを提案するのが難しいお人です。
だって御用達芸人が馬と魚って人他にいないよ……。
でもせっかく若手とも沢山共演されているのだから、さらなる若手を紹介したい!
ラニーノーズはもともとバンドをやってて芸人に転向し、いまはバンドマンと芸人さんの二足の草鞋を履いているという珍しいコンビです。歌ネタが面白くて今一番気になっているコンビ。ボケの須崎さんは「おはよう朝日です」金曜レギュラーでジャニーズの一次審査通ったことがある。
二宮さんが野田ゲー*1やっているところが見たいのでマヂカルラブリー野田さんとも迷ったんだけど、やっぱ二宮さんのファンって二宮さんがギター弾いているところみたいと思うんですよね。なので隠れ家ARASHIでギター芸人の最新版として、3人でギター漫才をしてほしい。「ニーノ、ニー♪」って歌ってほしい。
あとなんとなくだけどラニーノーズのファンって二宮担と通じるところがある気がするんですよね……知らんけど……。
相葉雅紀×パンサー
パンサーと嵐は何度か共演したことあるでしょ?と思われた方も多いと思うんですが、いま日本テレビの「有吉の壁」でパンサーのネタ作り担当&最終兵器の菅さんが猛プッシュされているということをご存知だろうか……!
日テレは芸人さんがもともと作っているネタを放送するのではなく、自社で芸人さんのキャラをプロデュースし、それをゴリ推しするという特徴があるのですが(エンタの神様がその典型)、TT兄弟に次ぐキャラクターとして現在人気を博しているのが「パラパラおじさん」。
いま見たら1本目の動画、100万再生超えてますね!
パンサーといえばすっかりテレビでおなじみと思われる方も多いでしょうが、長らく尾形さんと向井さんばかりフィーチャーされて、パンサーのおもしろさの肝である菅さんの良さが伝わらないことに、歯がゆさを感じていました。
それがまさか、菅さんの「若いころギャル男だった」というファンの間では有名だけどそこまで取り上げられてこなかった経歴が、こんな風に人気に火をつけるなんて!
これぞ3次元ジャンルならではの伏線回収。パンサーのパズルの最後の1ピースがはまった気がして、ものすごく興奮しました。
そして私はわかってるんです。日テレがこのパラパラおじさんを激烈にプッシュしているということは、そろそろ「嵐にしやがれ」に売り込むことを考えているんでしょう?
だったらパラパラを踊ってもらいましょうよ!ディスコスター様に!
個人的にはこのJAM JAM JAM踊ってほしい。(パラパラおじさんのせいでユーロビートに詳しくなった)
でも、どうせ踊ってもらうならトリオ3人でちゃんと出てほしい。パラパラおじさん、元々のネタがHuluでしか配信されていないので、菅さん1人バージョンのものがYouTubeで独り歩きしているきらいがあるのですが、ちゃんと3人がいるからこそ面白いネタなので!!!
尾形さんがお金を払うくだりからちゃんとやってほしいし二宮さんにそのお金回収してほしい。
まだネタ見たことない方はHuluの有吉の壁見てね!!!
という訳で、当分は嵐にしやがれもリモートで収録することになると思うのですが、そうであるからこそさらに芸人さんと共演してくれる未来を信じています。
嵐さんよ、これからも掛け持ちオタクを興奮させてくれよな!!!