広く浅くで大惨事

ジャニーズとお笑いと特撮とプロレスの4ジャンルを兼任していたらこんなことになりました

ちょっちゃんがうちに来て1年が経った

猫が我が家に来て1年が経った。

3ヶ月のときにお迎えしたので、いま1歳3ヶ月になる。



突然、母親がペットを飼いたいと言い出した

 

きっかけは間違いなくこのコロナ禍だった。母親の勤め先が長期に亘り休業になったのだ。
突如暇になった母親のパワーはあり余り、最初は換気扇の掃除をしていたのだが、次第に「動物をよしよししたい」と言い出した。
我が家には少し前まで豆柴がいたが、長寿が故の認知症で最後の数年間は壮絶な介護をしていたので、あれをまたやる気力があるのかと驚いた。
だが母親が次第に起毛の服をペットに見立てて「エアーよしよし」なるものをやりだすと、抱っこすると暴れる柴犬を長年飼っていた私にも「動物を抱っこしたい」という欲が生まれ、衝動的とはいえ、勉強熱心な母なら大丈夫だろうと賛成することにした。
私の予想通り、母親はものすごい情熱で何を飼うか研究し始めた。現在、家族全員が働いているので猫に決め、誰も猫を飼ったことがなかったので、初心者におすすめというブリティッシュショートヘアにした。最近、コロナの影響でペットトラブルが起きているらしいが、我が家が今のところうまくやれているのは、母親が購入まで1ヵ月ほどかけて何度も検討を重ねたおかげだろう。

かよわき生命体から愛らしい猫様に

 そうして我が家にちょっちゃんがやって来た。
本当の名前は「トト」。私が呼びやすいからという理由で名付けたのだけど、2文字は案外呼びづらく、いつのまにかちょっちゃんになった。

 

 

 

 

ちょっちゃんが来てしばらく経つまで、私は猫が怖かった。
猫といえば、カーテンを駆け上がってビリビリにしたり、ひっかいてきたりしたりするイメージがあった。また、うちに来たちょっちゃんは予想よりもはるかに小さく、「かよわき生命体」という感じで、初めて猫を飼う私はどう接すれば良いかわからなかったからだ。
だけど、しばらく観察していると、ちょっちゃんは私が想像していたのとは少し違う猫だということがわかった。
まず、ちょっちゃんはべったり甘えるということをしない。膝には1回も乗ったことはないし、抱っこも苦手だ。添い寝などもしない。
この時点でよしよししたいという当初の目的から外れている気はするが……。
あと、猫はお迎えして数時間はキャリーから出てこないという話を聞いていたが、家に着いて30分で元気に家を探検しだした。警戒心より好奇心が勝つ猫だったのだ。

 

 

 

「かよわき生命体」などという人間の心配も無用だった。そもそもブリティッシュショートヘアーは一般的な日本の猫よりもかなり大きくなる種類で、現在は体重5.5キロまで成長した。

 





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でかい

 

 

 

 

元来ネズミ捕りをしていた品種なので運動神経はかなり良いが、これだけでかいとカーテンは登れない。初心者が少々しくじっても動じない風格があり、大型ならではの忍耐強い性格なので、人間からも愛を向けることができるようになった。犬と違って、猫に見限られたら終わるのではという気持ちが脳裏によぎることはあるけれど。でかいということは、愛しい存在が世界にそれだけ沢山あるのだとデブ専みたいなことを考える。
そんなちょっちゃんの何よりかわいいところは、律儀なところだ。普段はベランダで鳥を見たり、納戸に昼寝をしに行ったり(以前はリビングで寝ていたがうるさいので、最近は睡眠をしっかり取りたいときは納戸に移動することに決めているようだ)と、場面に応じて滞在場所を使い分けている印象だ。
だけどこちらが違う部屋に移動すると、どれだけ眠くても、いつの間にか必ず傍にいる。私たちがお風呂やトイレに入っていると、ドアすれすれに顔を近づけて、出待ちをしている。

 

 

芸はお座りしか覚えなかったけれど、こちらの行動パターンを把握しており、朝決まった時間に私が起きないと、部屋まで起こしにやって来る。とはいえ布団まで来てくれる訳ではなく、大声で鳴いたかと思えば部屋の入口でじっとこちらの様子を観察し、私と目が合うと一目散にドカドカと逃げてしまうという遠回しな起こし方だが。(ちょっちゃんは5.5キロもあるので、階段を降りると人間が降りてきたのかと思う音がする)

しかも昨晩に至っては、私たちがドカンドカンと落ちる雷を怖がっていないか、何度も様子を見にきてくれていた。猫のほうが怖がってもおかしくないのに。
この律義さが、すりよってくるタイプではないからこそ、愛おしくてたまらない。
それに甘えない訳ではなく、遊んでほしいときや撫でてほしいときは、思いっきりアピールしてくる。すっかり遊び担当になった私を大声でかくれんぼに誘うし、見せつけるようにごろりんとおなかを見せてくる。最近は化粧中に使う鏡に反射する光に夢中だ。

 

 


ちょっちゃんはツンデレという訳ではなく、くっつかれるのが嫌いなだけで、穏やかに、好奇心を持って私たちに接してくれる。
そんなちょっちゃんがただ傍にいる。それが嬉しい。

 

どうか、どうか健やかに育ってほしい

ブリティッシュショートヘアの平均寿命は14〜17歳らしい。これからの人生にちょっちゃんがいると思うと、それだけで幸せになる。
どうか、どうかちょっちゃんが健やかでありますように。

これから、末長くよろしくお願いいたします。

 

 


そしてたまには、10秒だけでも膝に乗ってくれませんかね。それで救われる命があるんだ。