兼オタの夏が始まる
今週のお題「夏支度」
かねがねから公言している通り、私は複数のジャンルを掛け持ちしている兼任オタク、通称兼オタというやつである。「オタク」であると自認しているジャンルはジャニーズ(特にHey!Say!JUMP)、お笑い、そして特撮の3つである。とはいえオタクまではいかないが好きなジャンルが他にも多数あり、掛け持ちのしすぎで首が回らなくなっているのだ。
1. Hey!Say!JUMP
JUMP担というものになって半年、ついにやってきたコンサートのお知らせ。振り込め用紙にパニックになったが、ありがたいことに友人やフォロワーさんに助けていただきなんとか申し込みをすることができた。理由はあとで述べるが、私には残り時間が少ないためコンサートをどうしても見ておきたかったのだ。結果は2公演当選。歓喜の私。だがチケットを見ても座席の種類が理解できない。スタンドとアリーナはまだわかる。だがメンステとバクステとはなんぞや。慌てて友人に尋ね、解説をしてもらった。ほっとしたのもつかの間、「双眼鏡は使わないの?」と言う友人。お笑いで双眼鏡なんて使わないし、そんなものが必要なほど大きな劇場にはあまり行っていないのでその発想はなかったのだ。ちなみにだが、私が今までで参加したライブで一番小さかったステージはシダックスのパーティフロアである。ジャニーズとの市場規模の違いを思い知らされた。
さらに大変なのが24時間テレビだ。おそらくこのブログをご覧になっている方は重々承知していると思うが、Hey!Say!JUMPの24時間テレビパーソナリティ就任が決まった。そのためワイドショーや番宣なども含め、徐々にテレビや雑誌への露出が増えてきている。私はジャニーズ以外のジャンルのオタク歴は長いので録画や情報収集には慣れていた。しかしジャニーズではその数があまりにも多すぎるのだ。最大手ジャンルを舐めていたつけが回ってきそうで、まだJUMP担になって半年も経っていない私ははてなブログに書かれた24時間テレビの記事を読んで慄いている。
ちなみにだが、多くのジャニオタさんが仰っている「深夜のしゃべくりは寝る」という方法を私は使えない。なぜなら私はお笑いオタクでもあり、深夜のしゃべくりに好きな芸人さんが出る可能性が高いからだ*1。
2. お笑い
反対に大誤算だったのがお笑いだ。芸人さんの中には夏に「単独ライブ」という、ミュージシャンでいうところのワンマンライブをする方が多い。去年は自分のスケジュールがことごとく合わず、御茶ノ水男子の二年ぶりの単独ライブに参加できないという辛酸を舐める結果となった。私は今年は必ず遠征して観劇すると心に誓っていたので、いつ単独ライブが来ても良いように*2他のライブは入れないでいた。ところがいざスケジュールをあけると8/29とよりによって絶対に行けない日と重なり、さらに御茶ノ水男子がこれをもって長らく活動してきた無限大ホールから去るということも発表された。という訳で今はお笑いの現場が全くない状態で、亡霊のようになっている。そしてランパンプスの単独にも行けない。
3. テレビ(お笑い、特撮、ジャニーズ)
JUMPのコンサートまであと一月ほどあるし、お笑いライブにも行かないとなると捗るのがテレビ観賞である。ところが兼オタをしていると録画する量も半端ではなく、その上ジャニーズにはまってしまったので全てを消化しきれない状況にある。「続きが気になるもの」を優先的に見るので、ワールドトリガーや仮面ライダードライブ(先週の放送で泣いた)、牙狼などのストーリー性の強いものは比較的追いつけているのだが、ガムシャラや少年倶楽部ともなると途中までしか見れない。最終的には外出時にネット動画で見る始末で録画した意味がなくなってしまう。また、上記の特撮作品は1クールものではなく複数のクールにまたがるため、24時間テレビ関連で録画が増える今後においても引き続き録画をしなければならならず頭を悩ませている。私の好きな若手芸人さんはあまりテレビに出ないので意外とお笑い番組を録画することは少ないのだが、夏は特番も多くあるので例外だ。今朝飛び込んできた「薮様、ニノさんの偉人企画に出演決定」というニュースを見て芸人さんと薮様の思わぬ形での共演に心を躍らせている。あの企画は偉人がひな壇にならんでトークをするというもので、若手芸人さんが偉人の「中の人」をしているからだ。
4. ケイオスドラゴン
間違いなく今一番のめりこんで大惨事を引き起こしているのがこれだ。説明がややこしいのだがザックリ言うと、「そうそうたる作家陣が行ったTRPGを元にしてつくられたアニメやゲーム」である。
私は去年購入した「仮面ライダー鎧武ザ・ガイド」という仮面ライダー鎧武のオフィシャル本でこのプロジェクトを知って原作本を読み、アニメ化と携帯ゲーム化されるのを大変楽しみにしていた。鎧武の脚本を担当された虚淵さんが参加されているこの作品は間違いなく面白くなると思っていたからだ。
一ジャンルから他のジャンルに足を突っ込むあたりがミーハーらしいのだが、いざ携帯ゲーム版の「混沌戦争」始めてみると、ゲームに疎い私でも楽しく、暇さえあれば続けてしまう。ようやく序盤を終えたばかりなので、これからの展開が気になって仕方ない。つまりは時間をとても食われている。
5. ドラゴンゲート
私がジャニーズにはまる前から好きだったのがドラゴンゲートというプロレス団体である。プロレスは興行の数が多く時間も長いため兼オタの私には追いかけきれないと思い、この沼にはまる事を断念していた。そのため情報収集をあまりせず、気が向いたら試合を見に行く程度にとどめていた。ところが。
リコシェが帰ってきた。
リコシェ選手は私がドラゴンゲートを好きになったきっかけとなった一人で、私は彼のダイナミックで美しい技ををいつか生で見てみたいと思っていたのだが、ここしばらくはドラゴンゲートを離れて祖国アメリカで活動していたため叶わなかった。
ところが、他の選手のTwitterを見るまで全く気づかなかったのだが、彼はいつの間にか日本に帰ってきていたのだ。
そうとなればぜひとも見たい。正直私のスケジュールはパンパンであるが、意欲はガンガンにかきたてられている。
とりあえず思いつく限りは列挙してみたが、これ以外にも友達にお誘いいただいて少年たちに行くし、大好きな竹内佐千子先生の新刊が出るしでつねにテンションはMAXだ。
だが、私はこの夏が終わるとアメリカに留学に行くことになる。自分で決めたこととはいえ、グラスホッパーやピンクとグレーが見れないことなど、ここに書いた全てのジャンルを放棄しなければならなくなるのは大変辛い。そうであるからこそ、この夏は己のミーハーっぷりを呪いながらも精一杯、兼オタとしていろいろなことを楽しむ所存だ。
人生で一番忙しい夏が始まる。
「3月14日~時計」をド新規の岡本圭人担が聴いてみた
JUMPing CAR発売からもう一週間経つのですが、全く飽きることなく聴き続けています。
そんな私が今回書くのはこのアルバムに収録され、「岡本担さんの感想が知りたい」というツイートを多数見かけた「3月14日~時計」という山田涼介さんと岡本圭人さんのユニット曲についてです。
なぜこれがJUMP担さんの間で話題かというと、曲を通して圭人さんのソロがないからです。というか、ギター演奏とハモリのみで主旋律を全く歌っていません。私は発売前から圭人さんのソロを聴けるのを楽しみにしていました。今回のユニット曲は9人だとどうしてもパートが少なくなってしまうグループでの曲とは異なり、彼の柔らかくて心を突き動かすような歌声をじっくりと聴けるチャンスだと思っていたからです。なのでこれには大変驚きました。
とはいえ、特典の座談会やレコーディングでの様子からして、パート割は話し合って自発的に決めたように見受けられました。つまり、誰かに強制された訳ではないということです。それに曲がとても美しい。私はバラードが好きではないのですが、この曲は心にじんわりと広がる暖かさがあるなと思いました。
例えるならば、「カツカレーが食べられると思って楽しみにしていたらキーマカレーを出された。これはこれで美味しい」って感じですかね。
なので不満があるかといえばそういう訳ではありません。
それに、なんとなくですが圭人さんのことを面白くしてくれるような人(それがJUMPメンバーなのかそれとも番組のプロデューサーさんなのかはわかりませんが)がいつか現れるのではないかとぼんやりと思っているのです。
たぶんこれを実感したのはスクール革命で内村さんが「マセキに入らないか?」とスカウトした時だったと思います。あれを見て、圭人さんって組み合わせ次第で無限の可能性を持ってるんだなあと思いました。なので、私は圭人さんと誰かのものすごい化学反応がいつか起きるのを、楽しみにしていようと思うようになりました。
そしてそれを待っていられるくらい、今のJUMPには勢いがあると思っています。
おそらくこれが全く後のないくらいに切羽詰った状況だったら、私ももう少し気が立っていたでしょう。しかし今、毎朝目覚めれば何かしらの新しいニュースが飛び込んでくるぐらいにJUMP界隈は盛り上がっています。現に今日はMUSIC DAYでのジャニーズメドレーの組み合わせが発表され、24時間テレビの会見があり、そして彼らが初めて表紙を飾ったan・anが発売されました。ならば、少しくらい気楽にしていても罰は当たらないのではないでしょうか。これはド新規だからこそ言えることなのかもしれません。いつか月日が経って、この文章を読んだ時に自分がどう思うのかとても興味があります。
とまあここまで長々と、ド新規が偉そうなことを書いてしまいました。不快に思われた方がいらっしゃいましたら申し訳ありません。
それでも岡本圭人という人の歌声を、活躍を楽しみにしている人はここにいるんだよ。ここだけじゃなくて他にも沢山いるんだよということだけ最後にお伝えして、この文章を〆させて頂きます。
ミーハーな方に「JUMPing CAR」をお勧めしたい3つの理由
Hey!Say!JUMPの4枚目のアルバムが出たぞー!!!
という訳で早速「JUMPing CAR」について書いてみます。ただ私はまだ特典を見られていないので曲のレビューについてはひとまず置いておいて、今回は「Hey!Say!JUMPに興味あるけどアルバムを買っていない」という方、特にミーハーな方に向けてこのアルバムのオススメポイントを3つ挙げたいと思います。
1. シングル曲が豪華
なんといっても今回のアルバムに収録されているシングル曲が「ウィークエンダー」「明日のエール」そして「Chau♯」と名曲揃いです*1。特にウィークエンダーは金田一の主題歌でジャニーズ楽曲大賞を受賞した曲ですし、JUMPについてあまり知らない方も耳にしたことがあるのではないでしょうか。さらにすごいのが、これらの曲は一度シングルとして発売されているにも関わらずアルバムを通して聴いても全然飽きないということ。何度でも新鮮な興奮を与えてくれるのは、それだけ曲が魅力的ということだと思います。
また、初回限定版1にはせんせーションズが発表した「殺せんせーションズ」がHey!Say!JUMPバージョンとして収録されています。ただのリテイクだと侮っていると痛い目に合うのでもし可能でしたらぜひ聴いてみてください。
2. 楽曲が幅広い
面白いなと思ったのが、今回アルバムを購入された方が一番良かったものとして挙げている曲がバラバラだということ。ご本人も仰っていますが、アルバムに収録されている曲のふり幅がとんでもなく広いです。球種が全部違うのにちゃんとストライクゾーンに入るから不思議。ミーハーな私はまんまとやられました。どれも好きですが、特にお気に入りの3つについてミーハーポイントも併せてご紹介させてください。
「愛よ、僕を導いてゆけ」は嵐の「Believe」が好きな方は絶対好きになる曲。歌謡曲風で明るすぎず湿っぽくなりすぎない絶妙なさじ加減。大サビの「ついに君が僕にYESをくれなくても」を有岡大貴に充てた人にお歳暮を贈りたくなりました。
「Farewell」は特撮好きにはたまらない!平成仮面ライダーの主題歌になってもおかしくないです。例えるならばオーズとフォーゼの良いとこ取りといった感じ。
「Dangerous」 は僕はVampireに続くような曲。薮様にはいつかTanz der Vampire(ダンス・オブ・ヴァンパイア)の主演をして欲しいと思わずにはいられないです。
この他にもDISCO JOCKEY!!!とかユニット曲とか、好きな曲は挙げだしたらキリがないので、また別で記事を書きたいと思います。ぜひとも自分のお気に入りを探してみてください。
3. 王道
先ほど述べたとおり、収録曲はとてもバリエーションに富んでいます。それでも一つのアルバムとして成立しているのは「王道」という雰囲気で統一されているから。ついついいろんなジャンルに手を出してみると、かえって王道の良さがわかるようになるというのはミーハーあるあるではないでしょうか。そしてこの「王道」を楽しめるのがHey!Say!JUMPの醍醐味です。
アルバムが気になってきたという方へ
ここまで長々と書きましたが、私の文章では伝えきれないほど楽しいアルバムになっています。今からでも遅くありません!通常版にはなんとメンバー紹介ソングが入っています。ぜひとも聴いてみて頂けると嬉しいです。
*1:我 I need youも聴きたかったけど
「好き」が繋がるその瞬間
私事ですが先々週の金曜日、私がJUMPにハマったきっかけとなった黄帝心仙人さんにメッセージを送ってみました。
@n7yade それはとても嬉しい事♫ やりがいがある!
— 黄帝心仙人(Timemachine) (@kouteisennin) 2015, 6月 13
ありがたいことにご本人からリプライを頂きました。
そしてさらに嬉しいことに、Mステ放送の前後に「ウィークエンダーの振り付けって黄帝心仙人さんが担当したんんだ!」というツイートを多く見かけるようになりました。JUMP担の方だけでなく仙人さんのファンの方からも驚きの声があがっていましたし、中には私と同じようにバカソウルを見ていたという方もいらっしゃいました。
私はウィークエンダーという曲に出会えて本当に良かったなと思っています。この曲は私にJUMPの魅力を教えてくれただけでなく、異なるジャンルを好む方同士を繋げているからです。そして今年の24時間テレビのテーマが「つなぐ」だということも偶然ではあるけれど今回の事と重なっているような気がして、「好き」と「好き」が繋がることの面白さを改めて実感しました。
早いもので明日はJUMPing CARのフラゲ日。ウィークエンダーが収録されているこのアルバムを手に入れることができるのを、心待ちにしています。
嵐のワクワク学校に入学できなかったので『おっかけ!』を読み返してみた
Hey!Say!JUMPのファンになってから約5ヶ月。私は「現場デビュー」を切実に求めていた。そんな時に発表されたのが「嵐のワクワク学校」だ。JUMPのメンバーは生徒として参加するという。私は即座に入学を志望した。
心強かったのはワクワクの申し込み方法だ。ジャニーズ初心者である私はコンサートの申し込みをする際、振込用紙に大変戸惑った。だが今回はぴあだ。ぴあとは何年もの間お付き合いをしてきた。吉本のチケット販売サイト「チケットよしもと」が以前ぴあと提携していたからだ。兼オタのスキルが火を噴いた。私は現場デビューを確信していた。
ところがどっこい、一次も二次も制作開放席もすべて落ちてしまったのである。手元に残ったのは「先般お申し込みいただきましたチケットにつきまして、厳正なる抽選の結果、残念ながらチケットをご用意することができませんでした」というメールだけだった。
夢破れた私は本棚から「おっかけ!」を取り出した。
『おっかけ!』とは、元バンギャル*1で現在はテニモン*2などをされている竹内佐千子先生が様々なジャンルのおっかけを取材した実録漫画であり、私はこの本が発売されるとすぐに購入していた。巻末に御茶ノ水男子*3へのインタビューが載っていたからだ。
私はこの漫画が二章にわたり嵐について取り上げていたことを思い出した。タイトルは「思い出ずっとずっと忘れないドーム仕事ができなくなっても」と「OKKAKE’S LIFE止まらない突き抜けた欲望を持っている」。
前章では魔王をきっかけに嵐にはまった竹内先生がコンサートの東京公演に申し込み、なぜか札幌公演に参戦することになった話が描かれている。
バンギャのときはとにかくライブが多いし激しいのが大変で
テニミュは人数が多いのが大変で
嵐はとにかくチケットが取れない
私が 初めて読んだ時は「やっぱり嵐って人気なんやなあ」くらいにしか思っていなかった。嵐が人気なことくらい誰だって知っている。しかしワクワクに落ちた今、この言葉の意味を初めて理解した。嵐はとにかくチケットが取れない。
続く「OKKAKE'S LIFE~」では嵐ファン生活について語られていた。ちなみに私がジャニーズにはまる前から「○○担」「オリキ」「イッピ袋」などの言葉を知っていたのはこの章が原因だ。ゲストスピーカーとして登場していたのは、竹内先生のお知り合いである櫻井担の漫画家さん。竹内先生の周りには本当にキャラが濃い方が多く、『花より女子』というお友達についての本が出ているくらいだ。私はもちろんそれも購入済みであるのだが、内容が内容なため家族に見つからない場所に隠している。そういう訳で当然この櫻井担さんも凄く、改めて読み返してみると「私はこんな方々を相手にチケット戦争をしていたのか……」と、愕然とせずにはいられなかった。
確かに私はいろんなジャンルのオタクを何年もやっている。だから今まで沢山ライブに行っているしチケット業務にも慣れっこだ。だけどそれらと嵐では、動員数が桁違いだということをすっかり忘れていた。他のジャンルで積み重ねてきた経験など、嵐の前では何の役にも立たなかったのだ。
長々と大層な記事を書いてしまったが、要は「やっぱり嵐はすごかった」と言いたかっただけである。落選したのは残念だけど、みなさんのレポを読むだけでもニヤニヤが止まらないし、らじらーは面白かった。あとはワイドショーで公演の様子が流れることを楽しみにしようと思う。
入学される皆様がワクワクしたスクールライフを送れますように!
私とドイツと伊野尾慧
先日こんなデータを目にした。
この記事はジャニオタの皆さんがいつ、どのグループをきっかけにジャニオタになったのかということを示していて、その中にはJUMPについてのデータも含まれていた。JUMPがきっかけでジャニオタになった人が一番多いのは2007年だと書かれていた。
私はそれを見て、「もしかしてあの子も2007年にJUMPを好きになったのかもしれないな」と即座にある女の子のことを思い出した。
Twitterやブログで何度か言及しているが、私は2008年の夏から数年間ドイツに住んでいた。私が住んでいた町には日本人が多く在住しており、値段は張るものの日本の食材や書籍が簡単に手に入るし、本屋にはプリクラも置いてあった。日本のアニメのコスプレをしたドイツ人も多く見かけた。
そのため私が通っていたインターナショナルスクールにも日本人は多く在籍しており、私はその日本人の子たちとばかり遊んでいた。そのなかに、私が先ほど述べたあの女の子もいた。
その女の子は私よりほんの少しだけ遅れてドイツにやって来た同級生で、典型的なキャピキャピ系であった。圧倒的な柄の悪さ*1で回りから敬遠されていた私とは違い、彼女はすぐに、インターナショナルスクールの日本人グループという小さなコミュニティに溶け込んだ。
ある日、私は彼女の家に招待された。日本人が多く住む住宅街でもなく、日系商店や日本大使館がある日本人街でもない、のどかな郊外に彼女の家はあった。
家の中は郊外の雰囲気にマッチしたカントリー調の内装で統一されており、そこには日本の家財道具が沢山並んでいた。聞けば、日本の家にあったものをまるごと全てドイツに持ってきたのだという。輸送費が大変なことになるため大抵の日本人は貸し倉庫に荷物を預けてドイツに来ていたのでこれには大変驚いた。私はドイツに持っていく服をうだうだ悩みながら取捨選択したときのことを思い出した。
だが彼女の部屋はもっと凄かった。部屋の中が一面、ジャニーズのポスターで埋め尽くされていたのだ。私は日本でもそのような状況を見たことがなかったのでこれには面食らってしまった。外はのどかなドイツの風景が広がっているのに、中の空間は日本そのものだった。間違いなく異様だった。
そんな部屋の中で彼女はドル誌を毎月購読することとJSTV*2に契約することを条件に家族とドイツへ着いて行くことを承諾したと教えてくれた。そして、一面ジャニーズグッズで埋まった部屋の中でひときわ目立つ位置に張ってあった雑誌の切り抜きを指差してこう言った。
「この人が好きなの。伊野尾慧君!」
私は当時全くジャニーズに興味が無かったので当然ほとんど知識を持っていなかったが、伊野尾という人はHey!Say!JUMPというグループにいるらしかった。彼女がこんなにも熱を上げているのだから、きっとグループの中心的人物なのだろうなと思った。しかし私が関心を持ったのは彼ではなく、その隣にあった二人組。ごくせんを見ていたときに好きだった関西人コンビだったからである。彼女は「BAD」というユニットだということを教えてくれた。
その後彼女はいろんな動画を沢山見せてくれた。伊野尾さんはバケツをたたいて音楽を作ったり、サンタかトナカイだかのコスプレをして「メリークリマスマス!」と叫んでいたりしていた。他にもCRUSHという格好良い曲を踊るグループの動画も見せてくれた。しかし当時の私にとっては退屈なものでしかなかった。あの時はそんなものよりも、放送開始されたばかりのレッドシアターが見たかったのだ。私は内心嫌でしかなかったが、ひたすら我慢して見ていた。それが海外の日本人グループという、ありえないほど狭い世界で生きていく術だったからである。
あれから7年経った2015年、私はひょんなことがきっかけでJUMPのファンになった。昔のJUMPについて調べる作業は偶然にも、あの時私が経験したよくわからない出来事の答えを教えてくれた。日本に住んでいるときに毎週見ていた探偵学園Qのリュウは山田涼介だったこと。ごくせんの緒方大和もJUMPのメンバーで、名前を高木雄也というということ。CRUSHを歌っていたのはJUMPではなくA.B.C-Zだったこと。そして、あの当時の伊野尾さんはピンでの仕事がほぼなく、かつグループでの仕事でも見切れるくらいにまだ世間に認知されていなかったということ。
しかし当時の伊野尾さんの状況を教えてもらっても、今の伊野尾さんの多忙ぶりに皆さんが驚きの声を上げていても、私はそれを実感することができない。なぜなら、私が一番初めに知ったJUMPのメンバーが伊野尾さんだったからである。私にとってのHey!Say!JUMPとは伊野尾慧なのだ。
例の友人はその後伊野尾さんから東方神起のチャンミンに鞍替えをしてしまったためあの部屋のポスターは完全に撤収されてしまった。今思えばどうして彼女が山田涼介という絶対的エースではなく伊野尾さんのことを好きになったのか質問するべきだったし、もっと昔の動画を見せてもらうべきだった。今でもフェイスブックで繋がっているので聞こうと思えば聞けるのではあるが、そんなことのためにわざわざ連絡を取り合うほどの仲ではないので、謎は謎のままで終わりそうだ。
昔のJUMPについての話を聞くと必ず、私はあの部屋を思い出してすこし苦い気持ちになる。そしてあのとき全く興味を示さなかったものに7年越しでハマるだなんて人生何があるか分からないと笑いながら、私は「カラフト伯父さんを生で見てみたかった」と思わずにはいられないのだった。
たぶん私は業が深い
こんばんは。昨日らじらーを泣く泣く諦めてブロードキャスト!!*1の単独へ行ったところ、オープニングで吉村さんがSHAKEを踊りだして頭を抱えた七那です。漫才中は「マッチさーん!」と言っていて脳内にカウコンがよぎりました。
このブログのタイトル「広く浅くで大惨事」は私のミーハーっぷりを表すために作った言葉なのですが、最近あまりにもそれが酷すぎて首が回っておりません。
最も酷いのがテレビ。録画レコーダーが二台あるにも関わらず、とんでもない勢いで容量が埋まっていくのです。
ちなみに毎週録画している番組は
月:ガムシャラ*2
火:テレビでドイツ語
水:リトルトーキョーライブ、スーパープレゼンテーション
木:アメトーーク、シャーロック
金:牙狼
日:ワールドトリガー、ニンニンジャー、仮面ライダードライブ、まいジャニ
ここに臨時で録画する番組も加わってくるので全く追いつけません。場合によっては見たい番組が3つ被ることもあるので、どれを録画するか本当に悩みます。まあこれに加えてYoutubeでいろんな動画を見たり、岡本圭人氏を愛でたりする時間がかなり多いのも要因なのですが……。
今現在はジャニーズへの興味が一番強いのでジャニーズ関連のものを優先して見ているため、特撮は数週溜まることもザラです。お笑いは推しが全然テレビに出ないので論外ですが……*3。
また、とても悩むのが東京への遠征。金銭的事情のため遠征ができるのは年に一度。ですので何を目当てに行くのか大変悩みます。今年は「時代に流されろ!」という舞台を選びました。主演が伊勢大貴さん、助演が犬の心押見さん、脚本演出がマンボウやしろさんという、好きな人同士のコラボというのが決め手でした。
私はどうやら、「レア」という言葉に弱いようです。
みなさんは見たい番組やコンサートが被った際、何を基準に決めていますか?
ちなみに私は嵐のワクワクに意気揚々と申し込んだ後、田畑藤本が同日に大阪で単独をすることに気づいていて涙目になっております。規模は全く異なるけどどちらもレアじゃないか……。